【住宅の検査員】契約したけど辞めました。本音で語るリアルな理由とその後の働き方

氷河期世代の副業・開業
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こんにちは、建築士の資格を活かした副業をしているみけねこです。

これまで、住宅の検査員という副業にチャレンジした経験を「説明会編」「研修編」「テスト編」と連載してきました。実はそのあと契約まで進んだんですが、いろいろあってこのお仕事、辞めることにしました。

せっかく研修までやったのにもったいない…と思われるかもしれません。でも、やってみたからこそ見えてきたこともたくさんありました。

家事・育児と両立しながら「建築士の資格を活かせる副業」を探していた私が、実際に住宅の検査員を経験し、辞めるまでのリアルをまとめました。

今回は「契約して辞めた理由」と、そこから得た気づきについて本音で書いてみようと思います。

なぜ契約に進んだのか

契約に進もうと思った理由は、もちろん「せっかくここまで進んだんだからやってみよう」という気持ちもありましたが、それだけではありません。

当時の私は、副業で少しでも収入を増やしたいという思いが強く、建築士の資格を眠らせておくのはもったいないとも感じていました。

説明会では

  • 仕事は自分のペースで選べる
  • 子育てや家事の合間でもOK
  • 初期費用はほとんどかからない


…と、まさに「これならできるかも」と思わせる内容ばかり。

「これが本当に実現できるなら最高だな」と思い、慎重派の私にしては珍しく、前向きに契約に進んだという経緯があります。

契約作業でつまずいたこと

実際に契約作業に入ってみて、いくつか戸惑うことがありました。
特に大変だったのは、以下のような点です。

突然出てきた「別会社との契約」

契約は1社とだけ行うと思っていたのですが、途中で瑕疵担保保険の別会社との契約のような手続きが急に出てきて、「え?どういうこと?」とかなり戸惑いました。

後から考えれば、保険会社との連携が必要だからということだったのですが、それを事前にきちんと説明してくれていたら不安にはならなかったのに…と思います。

郵便局に出向く必要があった

契約関連のやりとりはメールだけで済むかと思いきや、実際には郵便局に出向いて書類を提出したり、物品を受け取ったりする必要がありました。
ちょっとした外出ですが、育児や他の仕事と両立していると意外と大変です。

エクセルが必要だなんて聞いてない

新しいノートパソコンにはエクセルを入れておらず、まさか契約書類がエクセル形式で届くとは思っていませんでした。
仕方なく古いパソコンを引っ張り出して、2台体制で作業する羽目に…

この仕事を始めるにあたって、エクセルなどのソフトが必要になることを最初から説明してほしかったな、というのが正直な気持ちです。

担当者が複数いて混乱

契約のやり取りには数人の担当者が関わっており、誰に質問していいのか分からなくなる場面が何度かありました。

結局、ある担当者の携帯番号に直接電話をかけて、丁寧に教えてもらって何とか解決しましたが、「最初から担当者を一人に絞ってくれていればもっとスムーズだったのに…」と感じました。

実地研修が始まったら図面の印刷のために何度もコンビニへ

コピー機をもってなかったので、図面の印刷のために何度もコンビニに行きました。
普通の会社に置いてあるコピー機と違って、複数枚の印刷をするには時間がともてもかかるし、1枚あたりの金額は安くても何枚も出さないといけないとなるととても負担でした。

結局、なぜやめたのか?私が検査員を辞めた理由

ここまで進んできたのに、結局どうして辞めてしまったのか?
この答えはひとことで言えば、「コスパが悪すぎたから」です。

建築士の資格を活かせる副業とはいえ、実際は「未経験の主婦が片手間でやるにはハードルが高すぎる仕事」だったと気づいたんです。

以下、やめた理由を率直に書いてみます。

実地研修のチャンスが少なすぎた

研修を受けていざ本番へ!…と思いきや、実地研修の回数が極端に少なく、なかなか独り立ちできない状態が続きました。
これは思っていたよりも大きな誤算で、「いつになったら本格的に仕事できるの?」という焦りばかりが募りました。

ハーネス必須の壁

途中から、「高所作業を行うにはハーネス着用が必須です」と案内がありました。
しかもこれが高い!
講習に数万円、ハーネス本体にも数万円。まだ仕事もしていないのにここまでお金をかけるのか…?と、完全に気持ちが折れました。

貸出制度などはなく、自前で揃えるしかない。
これは副業で検討していた私には重すぎる負担でした。

高所ができないと仕事が回ってこない

ハーネスがなくて高所作業ができない私は、基礎検査や完成検査しか対応できない扱いに。
その結果、優先的に仕事を振られるのは「なんでもできる人」。
当然、私にはますます依頼が来なくなり、完全に悪循環に陥りました

心が折れた日

何週間も、何ヶ月も連絡が来ない日々。
「まだかな」「そろそろかな」と待ち続けるだけの時間。

ある日ふと、「これ、ずっと待っててもお金にはならないよね?」と我に返りました。
それからは、空いてる時間に短期バイトなど他の仕事を入れるようになり、「何してるんだろう…」と心がぽきっと折れた瞬間がきたんです。

住宅の検査員を辞めて後悔した?リアルな感想を本音で語ります

正直、最初は「なんかもったいなかったな」とは思いました。

でも今では、やってみたからこそ得られたことも多かったと思っています。

  • 建築士資格の活かし方の一つとして“知れた”こと
  • 個人事業主的な働き方のリアルを“体験できた”こと
  • 「やってみなきゃ分からない」と実感できたこと

これは実際に行動しなければ得られなかった学びです。

私には合わなかったけど…この働き方が合う人もいると思う

正直に言うと、私はこの働き方が合いませんでした。
でも、「自分のペースで現場に行ける」「資格を活かせる」「ある程度自由度がある」など、この副業はライフスタイルや価値観によってはすごく合う人もいるはずです。

もしこれから検査員を目指す方がいたら、ぜひ契約前にこうしたリアルな事情も含めてしっかり調べてほしいと思います。

この経験をどう活かすか?無駄じゃなかった理由

正直、検査員の仕事は自分には合わなかったし、結果的には辞めてしまった。
でも、「やってよかった」「無駄じゃなかった」と思える理由もちゃんとあります。

あの時チャレンジしてみたからこそ、今の働き方につながっているんです。

建物検査の経験が、コソージで活きた

検査員としての経験を経て、その後は建物の管理サービス「COSOJI(コソージ)」で建物検査の仕事を始めました。

こちらは建築士でなくてもできる仕事ですが、やはり建築の知識があることで、
「どこの不具合が建物的に悪いのか」「どこまでなら報告対象になるのか」などの判断ができ、経験がしっかりと活きている実感があります。

何より、持ち物も少なく済むし、現場に行くことへの精神的ハードルもぐんと下がりました。
安定した定期収入にもつながっています。

ココナラで間取り図の仕事もスタート!

もうひとつ大きな変化が、「間取り図作成のスキル販売」を始めたことです。
副業プラットフォーム「ココナラ」に出品してみたところ、なんと3日で初受注!

「大変だけど、すごくやりがいがある」
「今までの設計の知識が活かせる」

こう感じられる仕事に出会えたのは、検査員の経験で「やっぱり私は建築が好きだな」と再確認できたから。
今は、自分らしいペースで、得意なことを活かしながら働ける道を少しずつ広げられています。

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まとめ

契約から実務までの道のりは決して楽ではありませんでしたが、経験はしっかり次に活きています。

検査員の働き方が合わない人もいる一方で、合う人には貴重な仕事になることも。

自分に合った働き方を模索しつつ、私はこれからも資格や経験を活かして誰かの役にたつような、副業や働き方の幅を広げていきたいと思っています。

私も同じだよーという方もお気軽にメッセージをください。