建築士受験のリアル【働きながら一級建築士に合格!】きっかけ編

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これから建築士を目指す皆さんへ向けて、わたし自身の受験経験や、合格までに感じたこと・やってきたことをお届けしていきます。この20年ほど何度も挑戦しては落ち続けた人、途中で諦めた人、色々な人を見てきました。そんな私の経験があなたのお役にたてれば嬉しいです。

建築士を目指していたあの頃のわたしは、
「仕事・食事・睡眠以外、すべての時間を勉強に使っていた」といっても過言じゃありません。

そんな受験生活のリアルと、なぜそこまで本気になれたのか、そして働きながら合格した、試験への心構えについて学科と製図の二本立てでお話しします。

まず今回は1級建築士を目指した理由やきっかけ編をお届けします。

みけねこ26歳。 
初めての1級建築士の試験へ挑戦。速報結果は合格ラインから2点足りたないことが判明。
当時、資格学校に通っていたが、もしかしたら今年の合格ラインにのってる可能性があるからということでそのまま製図の授業を受けることに。
製図の授業に何回か通ったところで、正式な不合格通知がきて、1回目の挑戦終了。
くやしすぎて、次の年頑張ろうと思う気持ちと、めちゃくちゃ頑張ったのに落ちた挫折感で建築の仕事を辞めようかと思い悩む日々を送る。

みけねこ27歳。
あと1回だけ受けてダメなら二度と受けない気持ちで2回目の挑戦。
結果は合格ライン+2点でなんとか学科を合格。
その後、製図試験へ。こちらは1発合格。
無事に27歳で建築士に登録!

建築士を目指した理由 ― ただの“資格”じゃない

当時のわたしは、建築事務所で働く20代前半です。2級建築士は21歳の時に取得済みです。
とある知り合いの設計士さんにある日こんなことを言われました。「2級建築士は足の裏のご飯粒だ。」
取っても食べられない、でも取らないと気持ち悪い。っということを言いたかったらしいです。
なるほどなと思いました。だったら建築業界の一番の難関資格が欲しい。そんな気持ちになりました。何事もそこからだと考えたのです。

当然、給料や待遇が変わることも期待していました。なんと言ってもお金は働くモチベーションの一つです。

そのためにも肩書きや、自分に自信を持ちたかったというのはあります。
そして以下のように考えました。

  1. 自分の名前で図面に責任を持てるようになりたい
  2. 設計者として“対等に話せる存在”になりたい
  3. 将来独立したい

周りは応援してくれる人もいましたが、「受かるの大変だよ」、「まだ若いし受けなくていいんじゃない」など否定的な言葉もありました。
でも、そんなこと関係ありません。私にとって「本気で取りにいく価値がある」と感じていたからです。

資格があれば選べる未来が広がると気づいた瞬間

いつも漠然と考えていました。
「この先、わたしはどんな働き方をしたいんだろう?」って。当時は結婚したら女性は仕事を辞めるかパート等を選ぶ人が多数でした。
そんな環境で、周りには一級建築士の資格を武器に独立していく先輩がいました。当時は在宅設計で子育てと両立している女性などはほとんどいなかったので、どちらかというと結婚は後回しとりあえず経験をつみたい一心です。

資格があるだけで、働く場所も、仕事内容も、選択肢が一気に増える。こんな素晴らしいことはないと思ったのです。資格ってわかりやすい武器になりますよね。
“選ばれる側”から“選ぶ側”になろう。そう思ったとき、わたしは本気で建築士を目指すと決めました。

あの時の自分に言いたい、「あなたの選択は間違ってなかった」

資格学校の申込書に名前を書いたとき、(その料金の高さに)引いたのを今でも覚えています。
こんな金額払っていけるのか、こんなの何回もやってられない。そんな感じです。

当時は26歳。お金も時間もギリギリで、友達の誘いも全部断って勉強に集中しました。
正直、「ここまでしてダメだったらどうしよう」って何度も思いました。

実際1回目のチャレンジは2点足りなくて失敗に終わりました。
ローンを組んで通っていたので借金だけが残るという最悪のパターンです。不合格と借金のダブルパンチです。泣けてきました。
でもあの時負けずに2回目の挑戦をしようと思った選択が、今の自分の基礎を作ってくれました。
合格証を受け取ったときの感動は、人生でいちばん自分を誇れた瞬間です。
だから今、過去のわたしにこう言いたい。
「その決意、大正解だったよ」って。

今年受験するか迷ってる方へ

迷ってるなら受けてください。でも本気でやってください。
本気でやれないなら最初から受けないほうがましです。時間とお金が無駄になってしまします。

仕事が忙しい。プライベートがほとんどなくなる。そんなのは当たり前です。
そういう試験です。でも頑張りまくる日々は1年もありません。
試験のために使う時間は1年もないのに、合格したらその後の建築人生は一生、1級建築士としてのあなたが続いていきます。断言できます。2級と1級では大違いです。

受けない理由はないですよね。本気になれない言い訳もいらないですよね。
頑張ってください!!心から応援してます。

まとめ

今回はきっかけ編をお届けしました。一つの意見として参考にしていただけたら幸いです。

ちなみに当時彼氏もいたし、オンオフの切り替えはギリギリできていたと思います。
その経験から恋人が資格勉強できない理由にもならないと思ってます。よく1級は彼氏、彼女いたら受からないとかいう人いますが、そんなの関係ないというのが私の意見です。
結婚している、していないも関係ないと思ってます。
合格する人はどんな環境でも受かるためにはどうしたら良いかを常に考えられる人だと思います。

これからの記事では、それぞれの試験を具体的にどう乗り越えたかをもっと詳しくお話ししていきます。

  • 朝・昼・夜でどう学科の内容を組み立てたか
  • 製図試験で「時間内に描き切る」ための工夫
  • 落ち込んだときの気持ちの立て直し方 など

「頑張ってるのに結果が出ない」と感じてる人や、「どこから手をつければいいか分からない」人に少しでもヒントや勇気を届けられたらうれしいです。